塩渕集落に、｢古道｣と名の付いた道があるので紹介します。(右上絵図参照)
中山道が坂を下り終えて集落に入る所で、その道は合流しています。デフォルメ が掛けられて細く描かれていますが、｢古道｣の方に家並みは沿っています。街道 を遡って見てみると、山の中腹の中山道に対して、｢古道｣の方は木曽川沿いに見 え隠れしています。(中絵図)　更に遡ると、福嶋宿の町並が途切れる八沢川板橋 の先、阿弥陀堂辺りで街道から分岐していた事が分かります。(左上絵図)

　延絵図解説書によると…　この古道は1753年(宝暦三年)八月十七日の水害によ り通行不能になり廃道になってしまった。(中略)洪水により崩壊した中山道は、 改修のしようもないため、新たに道を開拓することになった。新道は八沢町出口 より一町余り登り、万郡を経て岩郷村の塩渕に抜けるもので、総延長８町54間で あった。古道は７町09間であったから、１町45間程道法が長くなった訳である。
…　延絵図は、50年前まで利用していた中山道を｢古道｣と呼んでいるようです。

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