頑丈に作られた城門の扉は重いので開閉に人手と時間が掛り、敵兵が迫って いる時は頻繁に開閉出来ない欠点があります。そこで迅速に城兵の出し入れを するために、簡単に開閉出来る小さな門を手前に配置し、外からの視界を遮断 した広場の奥に本当の城門を配置した、二重の城門が考え出されました。城兵 は、敵兵に見えないこの広場で一旦待機すれば出入り出来る仕掛けです。
　小さな城門を敵兵に突破されても、奥の城門さえ閉っていれば、広場へは周 囲の城壁から城兵が狙い撃ち出来ます。火縄銃の性能からこの広場の大きさは 100m四方以下が多い気がします。また、２つの城門の間に折れ曲がった通路が ある城郭もあります。この方がより守備的で、太い丸太等城門を壊す道具の運 び込みを難くしているのです。広場でも通路でも曲がりがミソで、周囲から狙 われてる桝形の中で、移動して向きを変えるのは、かなり危険です。城兵と正 対している状態で重宝した火縄銃用の盾・竹束も、ここでは役に立ちません。

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