レガシィ詳細

　今思い返すと、一番出来の良かった愛車。
　購入時に迷ったのは　ＮＡorターボ？だけ。この当時はまだツーリングワゴン人気は起きていないし、まだインプレッサも登場していない。とにかく、あの楽しい週末の継続の為に、スバルの４ＷＤ車継続だけは即座に決断。試乗したターボは怖い程速く　腕に無理がありそうなので、財布に優しいＮＡに決めた。
　購入直後から林道走行用に、アンダーガード＋ラリータイヤを組み込んだ。この車は基本的にファミリーカーなのでサスペンションが柔らかく、ダートを飛ばすと揺れが大きかった。そこでよせばいいのに上位グレードのラリーダンパーを無理矢理組み込んだ。コイルはそのままなのに、車高（地上高）が少し上がった事を覚えている。前車でやっていた｢ミニ改造｣は出来なかった。なぜなら、ダイレクトイグニッションなど高度なメカ満載で、素人には手が出せなかったからだ。そのかわりオーディオには凝った。前車のオーディオも、自分で取り付けていたが、今度はリアシートの裏に20cmのウーハーを隠すなど、徐々に自分好みのオーディオに仕上げていった。このオーディオ、エンジンさえ切れば　実にいい音がした。
　この愛車、前車同様の林道ドライブなど酷使によく健闘してくれた。壊れて修理したという記憶が無いのだ。まあ、此の頃になって、クルマの運転に本当に慣れて来て無茶をしなくなった…と解釈すべきかもしれない。ある時、林道走行中　本物の競技車両に追い付かれた事があった。広い場所で進路を譲り、土煙を厭わず後を追い駆けてみた。ラリーカーの走りを近くで見たかったのだ。引き離されず付いて行けた。そのうち前を行く競技車両が　私同様進路を譲ってくれた。暫くは、ラリーカーは私の後ろに付いて来たが、土煙が嫌いらしくスローダウンしてしまった。この時は、ＮＡレガシィでもランサーターボと張り合える事と、私の林道走行の腕が上がったらしい事が嬉しかった。
　またこの愛車、４人乗車してその荷物も積めるので、会社の同僚を乗せてスキーや釣りにも活躍した。ある時会社の同僚とドライブ旅行に出かけた。冬なので当然私の愛車で。帰りは渋滞を嫌って北軽井沢から倉渕に抜ける峠道へ。ラリータイヤ＋チェーンは無敵だと思いつつ私が運転。登りは順調だったけど、油断して下り坂でものの見事に１回転スピンをしてしまった。「あの時は　谷深かったス！」とは、この時運悪く谷側の席にいた同僚の恐怖体験談。４ＷＤはチェーンを４本巻いた方がいいですよ…というお話。事故に成らなかったので　これも楽しい思い出。
　あるころから私の行動範囲が広がり始めた。理由は　近在の林道を調べるために買った林道のガイドブック。本の紹介に釣られて福井県や富山県の林道をドライブした。ふと気づく。10kmのダートコースを走るために、往復 600km以上高速道を走るも珍しくない。そこで愛車に２セット目となるインチアップしたアルミホイールとハイグリップタイヤを履かせた。ダートでは速度が出せないが、その方が旅行時間の短縮が出来そうなのだ。ＮＡでも4000回転を維持出来れば十分速いので、段々｢スピード｣に魅せられてゆく。
　この愛車の唯一の弱点は燃費の悪さだろう。カタログデータはそれ程悪くないが、いい走りをするとヒドク落ち込む。ある時その原因が判明。会社の同僚に運転を頼んで助手席に座っていた時、エンジン音が私の運転時と明らかに違うので、横から覗き込んでタコメーターを観察した。彼氏は4000回転まで引っ張ってシフトアップしている。そのことを彼に訊くと、メーターは全く見ていなかったとの事。そこまで引っ張らないと、力が出てこないから無意識にそこでシフトしていたらしい。なる程。私もガソリンスタンドで後悔する時はこんなシフトアップを繰り返していたに違いない。
　四年目で、知らない土地に迷わずに行ける用に、オーディオのヘッドユニットを一新してカーナビを入れた。当時はCD-ROMが主流だったが、メモリーカードという振動に強い方式である。四年半で、クラッチディスクを交換。前車の時は交換のタイミングが遅れ、クラッチカバーまで削って余計に出費した経験の反省から早めに変えた。車検の４ヶ月程前は、気になる速そうな車のカタログを集めたが、価格表を見ると買い換えは出来ないと思った。愛車を手放す気は毛頭無かった。車検前の不満は、無理やり入れたラリーダンパーがいい加減ヘタッている事。純正に戻してファミリーカーに成り下がるのも癪なので、適当なストリート用ダンパーを探していた。これが意外と種類が少なく、しかも高い。そして、私と愛車とを引き裂く悪魔の囁きが…。詳しくは三代目詳細をご覧ください。三代目への買い替えは失敗で短命…という直感が既に有ったので、納車までの短期間で、ジャスティ形見のハンドル、カーナビ＋オーディオのヘッドユニットなどをレガシーから外しました。
　まだまだ使える愛車を手放した事を　未だに悔やんでおります。